校長室から

【2017.01】便利さに負けない、「笑顔」と「夢」のある生活

保護者・地域の皆様方には、ご健勝にて新年を迎えられたこととお喜び申し上げます。平成29年新たな年がスタートいたしました。旧年中は里中学校のためにご支援賜りましたこと厚く御礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、現代は情報過多と言われています。情報の中から役に立つ情報役に立たない情報を区別するのもままならないほどです。人は便利なものに、面白いと思うものに慣れ、それを知ってしまうと、もうそれ以前には戻れなくなってしまうといいます。便利なものに触れたとき、それによってどう変わるのか、考えてみることも必要な時ではないかと思います。
例えば、世界初の知性を持った全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」をご存じでしょうか。洗濯して乾燥の終わった衣類を自動的に畳んで分類する製品で、一般家庭にはもう少しかかるようですが、すでに100台の先行販売がされています。洗濯物を畳むのに一生で9000時間、日数では375日費やすとされ、その省力化を実現すると言います。 洗濯は、洗濯板の時代から全自動やドラム式の洗濯機になるまで目まぐるしい開発が進んできたと思っていました。これだけでもかなりの家事に費やす時間の削減だったと思います。畳む機能が開発されたと聞いたときは、逆にそこまでの時間のゆとりもない生活があるのかと思ったほどです。ゆとりのある充実した生活は誰もが望むところかと思いますが、今回のこのゆとりをいかにして活用していくのか、なかなかイメージが湧きませんでした。皆さんはいかがでしょうか。
また、「ネットを使えばたいていのことがすぐにわかる。このすぐにわかる点こそが、ネットの問題点」と、解剖学者の養老孟司氏は言われます。調べようと思ったとき、すぐ「ピッ!」とやっている自分を振り返ると心あたりはあります。養老氏は次のようにも言っています。「何か知りたいことが出てくる。それを入力して検索すればかなりの確率で答えが出てくる。答えを導く論理が大切で、その論理をつくることが、考えるということ。難しければ時間をかければいい。ネット検索すれば、答えのようなものはたくさん出てくる。そうした情報があふれている。しかし、さほど意味のない知識も多い。」
こういう流れは、後戻りすることはないと思います。ますます研究は進み、身近に便利なものがあふれてくるでしょう。ですから、いかに上手に利用しながら生活を充実させていくかとういことになると思います。必要な情報を取捨選択できる力も本当に大切な力です。あふれる情報に左右されず、現実を見てしっかり考えなければいけないと感じています。一年のスタートにあたり、「便利さに負けない、笑顔と夢のある生活」と目標を立てました。
今年は、里中学校40周年を迎えます。素晴らしい一年になりますようご支援ご協力よろしくお願いいたします。

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